【雑稿】ロンドン・スピリチュアリズムその3―SPR(心霊研究協会)訪問

ロンドン・スピリチュアリズム その3

掲載日:2006年7月19日

SPR(心霊研究協会)訪問

訪問当時(1987年)の事務局長は、ミス・オキフである〈写真1参照〉。行く前にその名を聞いていた、以前のセレクタリーのアニタ・グレゴリーは、数年前に肺がんで亡くなっているということだった。

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写真1 事務局長のミス・オキフ

ミス・オキフによれば、現在はスーザン・ブラックモアという35歳ぐらいの物理学者が活躍しているが、彼女は、心霊研究の方法が解らないということが問題だと言っているという。また、スーザンは意識の方面からこの問題を取り上げようとしているという。実際のところ心霊研究方法が解らないのであって、そのことに気が付いた彼女は、誠に鋭い人だということが分かった。果たして彼女は回答を見出すであろうか。
SPR蔵書はほぼ2000冊〈写真2参照〉。ミス・オキフは「この道に入って19年だが、論文は忙しくて書けない。哲学に興味がある」と言った。

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写真2 SPR蔵書(当時2000冊)

現会員は900人であるという。私も会員にしてもらいたいと言うと、すぐには正会員にはできないので、準会員にすると言われた。イギリスらしい念の入れ方であると思った。その代わりというのではないが、過去の論文を載せた雑誌(実のところそれが宝なのだが)で良ければ、全てあなたにあげる、東京まで送る郵送料以外、お金は要らないと言われた。突然の申し出に驚いていると、実は過去の論文を保存する場所が無くなったのだと白状した。これは、後に希望通り、東京まで送られて来た。
私の会員問題はともかく、職業霊媒に対しては厳しい態度で臨み、決して会員にはしないという。SPRの断固たる態度と言うべきであろう。
SPR主催、ジョセフソン博士を招いての講演会〈写真3参照〉。博士はケンブリッジ大学・物理学教授にして、ノーベル賞受賞科学者である。私は、ノーベル賞を受賞するような科学者が霊魂を論ずる場所に招かれて来て、SPRの学者達と討論したことに、この会に出席した者として、大きな感動を覚えたのであった。

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写真3 ジョセフソン博士を招いての講演会

さて、当時SPRが居所とした場所であるが、そこは昔、馬屋があった所だということで、中の様子もきわめて質素な感じであった。そして、伝統・知・研究こそ、SPRの重んじたものである。

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